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コンクリート打ちっぱなしの外壁にも塗装は必要なの?

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デザイナーズマンションと言って思いつくキーワード!『コンクリート打ちっぱなし』『オシャレ!!』って言葉が思い浮かびませんか?

 しかし実際に住むとなると……

『冬寒くないの?』

『コンクリート剥がれてきたらどうなるの?』

『頭ぶつけたら痛そう(これは、塗装には関係なかったでした!確実に痛いです!)』

『塗装しなくていいならメンテナンス代、必要ないよね♪』

などなど、疑問に思うことってありますよね?

 今回は、憧れのコンクリート打ちっぱなしの外壁はどうなのか?お話ししていきます。

1)コンクリート打ちっぱなしとは?

  木材で組み立てた枠の中にコンクリートを流し込んで、コンクリートそのままの質感でデザイン性を重視した工法で作られた外壁のことです。

 

 一般的な住宅の工法は3種類あって、木造・鉄骨・鉄筋コンクリート(RC)です。日本では、昔からある木造住宅が1番身近で、費用も1番抑えることができます。

 では、今回の題目であるコンクリート打ちっぱなしを詳しく紐解いてみましょう。

 

1-1メリット・デメリット

(メリット)

・デザイン性:見た目がクールでオシャレ、見た目・質感は1番の魅力と言えるでしょう。

・耐久性:木造より層が厚く強度が強い。

・空間を広く活用できる:部屋の板が、耐久性の強さであり柱の役割にもなっているので、その分スペースを広く活用できます。「間仕切りの少ない広い空間で、家族とのコミュニケーションを大切にしたい方」や、「敷地の形が独特だという方」へは木造住宅では実現できない形状の空間にも対応できるメリットがあります。

 

・耐火性:耐火性は圧倒的に優れており、1000度の炎に2時間耐えられると言われています。そのため、火災保険の掛け金が他の住宅より1/3程度で加入することができるそうです。実際、火災の炎は1000度まで上がると言われているので、耐火性と火災保険の掛け金は理にかなっていると言えます。

 

・防音性:木造より層が厚く音が漏れないため、ホームシアターや音楽ルームに適していることと、近隣からの騒音を防ぐこともできるので快適に過ごすことがで可能です。

 ただ実際に使われるコンクリートの重度や密度によって遮音性は変化するので、注意が必要になります。

 

(デメリット)
・吸水性:コンクリートは、固まった後も3〜5年かけて少しずつ水分を蒸発していきます。

「蒸発する水分と、日々の生活で発生する水分が、壁にどう影響するのか?」

室内:3〜5年かけて蒸発しているコンクリートの水分が、湿気や結露の一因になり、壁だけではなく室内の様々な場所にカビを発生させ健康を害する原因にもなります。「除湿機」や「水分を蒸発させる石油ストーブではなくエアコンを使用する」など対策が必要です。

外観:コンクリートは雨や汚れた水も吸収してしまうので水垢による汚れが目立ちます。

それより重大なことは、コンクリート内部に侵入した水分によって、鉄筋が錆び、錆びた鉄筋が膨張し、コンクリートにダメージを与えることです。

・熱伝導率:高い(よい)ことで、コンクリート打ちっ放しの室内は、冬は暖房が直ぐ温まらなくて寒い、夏は冷房が効きにくく暑い…そんな環境になるため、光熱費が高くなりがちです。これが、住宅に適さない要因とも言えます。

「熱伝導率が高い(よい)とは?」
(例)冬:熱伝導率が高いので外気の冷気を吸収し蓄積する。それを保つ性質により、冷気は蓄積しなかなか抜けていきません。⇨暖房が直ぐ温まらなくて寒い理由です。

 

1-2コンクリート打ちっぱなし風の家

 鉄筋コンクリート(RC)の家を建てるには、費用もかかりますし住宅に適さないデメリットもあって諦めている方はいらっしゃいませんか?

 そんな方に、木造住宅の外壁を「コンクリート打ちっぱなし風」を可能にしてくれる「サイディング」という外壁用のボードがあります。ですが木造住宅になると屋根との調和をどうするか?などデメリットもあります。多角的な面から、ご自宅を理想に近いものに出来るか?考えて見る必要がありそうです。

2)コンクリート打ちっぱなしの外壁塗装

 コンクリート打ちっぱなしの外壁に塗装は必要ないと思ってはいませんか?

2-1外壁塗装は必要なのか?

はい!必要です!

 新築のコンクリート打ちっぱなしの物件は、撥水剤を塗装した状態で引き渡しが行われます。

その後、劣化によるひび割れ・カビ発生・表面の剥がれ・内部の鉄の錆びなど、発生しメンテナンスが必要になります。

 理想の塗装(メンテナンス)周期は6〜7年が目安です。

 

2-2塗装方法

(劣化症状:雨染み)

工法:撥水剤塗布

 コンクリートの質感をそのままに、防水性を高める無透明な塗料で雨染みを防ぎます。

メンテナンス:2〜7年

メンテナンス費用:1,000〜2,000円

 

(劣化症状:コンクリートの中性化・鉄の錆び)

工法:カラークリヤー工法

 透明な塗料に、着色剤を混ぜた塗料。カラーニスとも言います。
仕上がりが美しく、コンクリートの中性化を防止し、内部の鉄の錆びも防ぐ効果があります。撥水剤塗布より、費用はかかりますが防水性・コンクリートの耐久性と保護する役割も高めてくれます。

メンテナンス:5〜15年

メンテナンス費用:2,000〜4,000円

 ※コンクリートは本来アルカリ性ですが、雨などの影響を受け水分の浸透を繰り返すことで中性になり、化学反応で鉄の錆びの原因になるのです。

 

(劣化症状:汚れ・カビ・錆び)

工法:再現工法(G-PF工法)

 劣化したコンクリートを、新築と同じ状態まで戻す工法のことです。職人に高い技術が求められます。

メンテナンス:5〜20年(職人によりかなり変動します)

メンテナンス費用:4,500〜6,500円

3)まとめ

 憧れのコンクリート打ちっぱなしの外壁メンテナンスの話は如何だったでしょうか?

 馴染みのない用語が出てきたり、手間がかかりそうだったり…悩みが深まった方もいらっしゃるのでは?ですがデメリットの対応策もたくさんある様です。不安な点など是非!専門業者にご相談下さい。

 ご自身の理想の家を、定期的なメンテナンスでデザイン性や耐久性の高さを保つことは十分に可能です。

 長期的なアフターフォローも私たち「福永塗装工業」にお任せ下さい!!一生涯共にするコンクリート打ちっぱなしの美しいオシャレな家を目指しましょう!